2013年1月4日金曜日

12月20日が年越し…?


あけましておめでとうございます!


さー今日は中国の、ある少数民族について書きます!

わりと真面目記事です(・∀・)


日本は新暦(太陽暦)の11月が年越しですね。
中国では旧暦(農事暦)の11日なので、今度は2013210日になります。

新暦の1月1日はそこまで重要ではないので、去年(2011年)は、授業を12月31日までやってる学校もありました。


去年(2011年)のクリスマス前、学校をお休みしてちょっとばかりブラっとしてたんです。
(旅行というよりも、香港中文大学の人類学の教授の方の調査に、勝手に同行させていただいた、という謎の状況でした)

と、いうのも、リス族(傈僳族)という少数民族は1220日が年越しだそうで、

毎年その日に「阔时节(クォシィージエ)」というお祭りがあるというので見に行ってきたのです。

実際、ダブルコーテーションマークを付けざるえない大きい“お祭り”、むしろイベントのような感じでしたが。。。



1年前の出来事ですが、
せっかくなので書きたいと思います!


行ってきた場所は、雲南省の北西、怒江リス族自治州の六庫(六库)というところ。
※「州」というのは、日本でいう、市くらいにあたるもの。


山と山に挟まれたところに街はあります


昆明から約561km、夜行バスで約10時間。

怒江リス族自治州は怒江に沿って細長い形をした州で、

西には高黎貢山山脈が連なり、その向こう側はミャンマー(ビルマ)。



ここの州には、20以上の少数民族が住んでいるといわれているのですが、

州の人口に占める少数民族(非漢民族)の割合が92%と、全国でも少数民族の割合が一番多い州だそうです。


そんな怒江リス族自治州の人口の51%を占めるのがリス族。

そして彼らの年越しが、12月20日なんです。

(実際は、旧暦の~というのが、1990年から政府によって毎年12月20日!という風に決められたそうです)


どうやら昼の部と夜の部にわかれているそうで・・・

昼の部

会場は街にある大きな運動場です。夜も同じ場所。



地元出身の歌手が出てきて歌ったり、民族舞踊のようなものがあったり・・・


5年に1度、大きい規模で行われるそうで、

今回は普通な?規模だそうです。


同じような帽子をかぶっているのは、学校から“強制参加”で来たという高校生たち。

日本語を勉強している(アニメで独学)、という子が何人かいて、

夜の部のあと、一緒に屋台でご飯を食べました笑

「日本人ですか?」って話しかけてくる勇気がすごいなー…(・∀・)



スローガンを掲げるのも高校生のお仕事。

こういうのが、なんというか、プロパガンダ臭さを演出してる…。



夜の部

夜のほうがメインだそうです。

なかなか聴けんであろう、リス族の合唱。

26秒。ぜひ聴いてほしいです!すごく綺麗!




はしごに登って、頂上で踊って、お酒をゴクっと飲んでいました。

このはしご、実は、手足をかけるところは“36本の剣”でできています!



これは、アツアツの炭の上を駆け抜けたりするもの。

この2つをセットで「上刀山下火海」なんて呼ばれていて、他の民族のお祭りでも見られるんだとか。



歌、「上刀山下火海」、が終わったあとは、

もう、運動場いたるところに円ができて、歌って踊って、といった感じです。


おじいちゃんおばあちゃんだけじゃなくて、現地の若者も、

観光客の人たちも混ざって踊る~

みんな楽しそう(´∀`)



私は10時近くに退散しましたが、

何時までやっていたのでしょう…。

ここ怒江リス族自治州は、「阔时节」の12月20日から3日間は法定休日になっています。

お友達は、「今年は学校があって行けなかったー」と言っていました…。

そういえば去年も、昼の部が終わったあと、学校に戻るとか言ってたような言ってなかったような…?

さすが中国の学生さんは忙しい…!



そもそも「リス族」ってなんなんだろーって感じですよね。

もう響きが可愛すぎる…!


正直私もたいした知識はないのですが、

リス族は、チベット高原北部に源を発し、どんどん南下していき、

現在中国では雲南省のみですが、ミャンマー、インド、タイなど国を越えて分布しているみたいです。

人口は、中国では、一応73万人となっています。


リス族は、独自の言語「リス語」を持っていて、

ラテン文字を用いた、独自の文字も持っています。


ラテン文字のほうがリス語です!


現在のリス族のほとんどの若者は、少ししか話せないそうです。

学校教育で教わる機会はなく、家庭内で身に付けられる程度みたいです。


youtubeでたまたま見つけた動画です!

9分半と少し長いですが、興味ある方はぜひ♪

リス語が聞けますよー♪



この手の少数民族の“お祭り”は、

政府が巨額の資金を投入して、かなりド派手にやるのが現在の中国流と言ってもいいと思います。

それはときどき、完全に“観光用”の“お祭り”になってしまっていたり、

プロパガンダとも結びつくようなものになってしまっていたりします。

もしくは、共産党地方幹部にとっては出世の機会?


雲南省は、風光明媚な場所として有名で、そうじゃなくても中国の観光開発には、もう目を塞ぎたくなることが多いのですが、

その中でも「少数民族」は、うってつけの“的”になっている気がします。


とにもかくにも、100年前の祖先の方たちは、まさか自分の子孫が舞台の上で年越しを祝っているとは想像もしていなかったと思います。

正直、伝統のかけらもないお祭りじゃないかーと言ってしまえばそれまでなのですが、

夜の部で、

民族衣装を着て、歌って踊っているおじいちゃんおばあちゃんたちを見ていると、

あぁこういった伝統が残されていってほしいなぁと感じずにはいられませんし、

また、昔の雰囲気は少しもないにしろ、

この“お祭り”を待ちわびてる人たちも実際いて、これがあるおかげで、

表面上だけにしろ、残るものは残っているのかなぁとか思います。

難しいですね。

グローバル化の中で生きる、少数民族。うーん。



とりあえずですね、

日本では、12月31日23時59分30秒くらいからカウントダウンしている人がいる中で、

中国のとある場所では12月20日に年越しを祝ってる人がいて、

そのまたバンクーバーでは日本に遅れること17時間、カウントダウンをしている人がいて…

地球は回ってるんだなぁって(違うか)ことを、

いやいや、いろんな人がいるんだなーというわけです。


だから「そうか、中国には12月20日に年越す人たちもいるんだなー」と思ってもらえたら、
それだけでこの記事を書いた甲斐があります!

まぁ中国人でもそのこと知ってる人なんて1%にも満たないと思いますが…(´Д` )


ではでは


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